はりきゅう日和 

東京 代々木の鍼灸院 SO:UN+DO ひらち鍼灸院の日々雑録

vol.12「東京漢方鍼医会、7月例会」

午前
「糖尿病‐疾患の基礎知識、漢方医学的病理と治験例」宇野先生
現代医学的な内容もふんだんに盛り込まれた素晴しいレジュメが用意されており、現代医学的な知識のブラッシュアップになりました。
「糖尿病」は多彩な症状が出現する疾患ですが、今回の発表により、あらためてその多様さを認識させられました。逆に言うと、患者さんの訴える様々な症状には、背景に「糖尿病」が潜んでいるケースが少なくないと念頭に置く必要性を強く感じました。
今回の治験例では、継続的治療が必要な患者さんの脱落例でした。「糖尿病」は、よほど進行していなければ、痛くも痒くもない疾患で患者さん自身に切実感が薄いため、なかなか治療が継続しないとのこと。患者さんに治療を継続していただくにはどうすればよいかなど質疑応答が盛り上がりました。

午後
長谷川先生による、夏季研修会でのシンポジウムを踏まえた「漢方はり治療と気血津液論と臨床」についての発表と質疑応答
質疑応答の中心は「気」についてに終始。「気」とは、「働き」であり「作用」のこと。物質を指すものではないということ。「病気」とは「気の変調」であり、「気の変調」がどの臓に生じているか、それが重要で、「気の変調」そのものについて「何か」と考えることは治療をする上では重要ではないということでした。それを踏まえたうえで、気血津液論と臨床をどう結び付けていくかという非常に熱のこもった質疑応答となりました。

後半の実技は往診が入っていたため早退。

今日は盛んにディスカッションがおこなわれましたが、私はその輪に参加するだけの知識がまだありませぬ・・・
日々精進あるのみです。