はりきゅう日和 

東京 代々木の鍼灸院 SO:UN+DO ひらち鍼灸院の日々雑録

vol.18「医道の日本10月号を読んで・・・」

今月の医道の日本は、特集が「頚椎症と鍼灸治療」でした。
いつもだと、現代医学的な治療をする先生と古典的治療をする先生の両方バランスをとって執筆依頼がされているのですけれど、今月は古典的治療をする先生の執筆はなし。

私が古典的治療をやっていこうと治療スタイルを現代医学的な治療から軌道修正したきっかけのひとつは、頚椎症の治療でした。

整形外科に勤務していた約2年間の間に、交通事故後のむち打ち症の患者さんや、頚椎症性の疼痛を訴えてこられる患者さんをたくさん鍼させていただきましたが、局所治療ではなかなか症状が改善しない患者さんでも、手足の要穴へ極浅く置鍼しておくと予想以上に改善したりすることが多々あり、「頚椎症は古典治療のほうが効くのではないか?」という印象を持っていました。

私が研修時代に指導してくださった先生も局所治療ではなく、遠隔部へ鍼をしていました。時には交信穴へ浅く置鍼しただけで頚部の痛みをとったりしておられました。

医道の日本社から依頼がなかったのか、引き受ける先生がいなかったのかは不明ですが、頚椎症の古典的治療を知りたい人は少なくないはず。

古典的治療をやっている鍼灸師としては、かなり淋しく感じましたです。