はりきゅう日和 

東京 代々木の鍼灸院 SO:UN+DO ひらち鍼灸院の日々雑録

vol.35 「世界を知る」講座 正木晃先生 第2回

第2回のテーマは「ブッダと仏教から読み解くインドの歴史」です。
90分という短時間で、ブッダの誕生からチベットや中国、そして世界へ普及していくまでをダダーッとランニング!
正木先生は密教がご専門だけに、かなりしゃべり足りない様子でしたが、終了時に私は心の中で「私の頭にはもう入りません…」と思わずつぶやいておりました。

私の中のインドの知識とは…
「日本のインド料理屋さんって北インド料理が多いんだけど、最近南インド料理屋さんが増えてるらしいよ。なんでもIT関連の日本で働いているインド人の多くは南インド出身で彼ら&彼女らが出身地の料理が食べたいっていうニーズが高まったからなんだって。」的な、インドといえばカレーというレベル。
でも、この講座のおかげで、少しおバカ度は減少しました(と思います)。

鍼灸という医療行為が中国から日本に輸入された際、様々な文化(宗教や芸術など)も同時に入ってきたわけで、日本においてはお寺や僧侶が医学と深く関わってきた歴史があります。
「仏教のことはもう少し知っておかないとまずいよな…」と思っていたのでした。

前述のように内容は、還元してない濃縮果汁級ですので、印象に残った言葉をいくつかピックアップしてみます。

ブッダの根本認識
人生は思うままにならない。「苦」である。

仏教の鉄則
真理は言葉で表現できない。真理は修行によって体得するしかない。

「霊肉一如」
心は心で変えられないが、身体を変えれば心も変わる

最後に
「(過去の歴史にあるように。現在も?)力と暴力で広めるようなタイプの宗教が広がる時代になっては駄目。仏教は強制しない穏やかな宗教なので他の宗教に圧されているが、世界の宗教の流れに圧され、力を行使するようになってはいけない」と締められました。

正木先生の講座は、歴史が私がここに生きている瞬間とひと続きなのだというリアリティーに溢れています。それがスゴイ。