はりきゅう日和 

東京 代々木の鍼灸院 SO:UN+DO ひらち鍼灸院の日々雑録

vol.8「昨夜テレビで」

ダンサーの草刈民代さんに一日密着する番組を見ていました。
その日は、ボディメンテナンスの日ということで、バレーの稽古を終えた後ピラティスへ。そして鍼治療へ!
「なになに、ふむふむ」と思わず身を乗り出してしまいました。
(普段の治療内容は分かりませんが)放映されたシーンは座位で肩上部と肩甲間部へ(鍼は寸3−2番か3番に見えました)の10mmほど刺入し置鍼。刺鍼中に草刈さんは痛みを我慢している様子で時折「イタタ」と声が漏れるシーンも。

この1,2年のテレビ番組で私がたまたまチャンネルを合わせて、見ることが出来た番組では、水泳の北島康介選手、巨人軍当時の清原選手、スマップの木村拓哉さん(番組の企画でトライアスロンに挑戦)が鍼治療を受けているシーンが出ていました。登場したのは、いずれもアスリートのコンディション管理を目的とした鍼治療を行う、トレーナー的役割をこなす鍼師(鍼をするトレーナーと言うべきかも)でした。番組内では局所(もしくは関連のある筋肉)への刺鍼のシーンが中心で、あの屈強な清原選手でさえ鍼の痛さに顔を歪めていました。浅い刺鍼や接触鍼をするシーンは出てきませんでした。もしかしたら編集でカットされてしまい映っていないだけで、本当は古典的治療もしている鍼師の方もいたのかもしれませんが・・・
局所治療の方が視聴者には分かりやすいし、インパクトもある。そんな製作者サイドの意図はあるんじゃないかと思います。メディアで取り上げられることで、それを目にした鍼をまったく知らない人に、鍼治療を身近に感じてもらえるとしたら嬉しいことです。しかし、鍼治療には様々な施術法があります。番組で取り上げられた鍼治療を見て、鍼治療というのはこういうものなのだと理解されてしまう危惧も同時に感じてしまいます。