はりきゅう日和 

東京 代々木の鍼灸院 SO:UN+DO ひらち鍼灸院の日々雑録

 vol.47 「診極図説 第3回」 長野 仁 先生

「『診極図説』の解説」というだけにとどまらず、そもそも腹診は「いつ?どこで?誰が?何のために?」起こったものなのか、その起源と思想を紐解いていくという非常にディープな内容でありました。

さらに、その時代背景や登場人物たちの相関図などにも当然のように触れられ、話はどんどん立体的に。気分はまさにタイムスリップです。

タイミングを計ったかのように関連書が続々出版中の『針聞書』に登場するハラノムシたちと打鍼との関連についてや、打鍼と管鍼、押手との関連と、話は常に重層的に膨らんでいきました。

1対1に対応させた『腹証奇覧』に対し、『診極図説』は複対複を対応させた有機的な構造を持つといいます。

最後に、この書(すなわち瀬丘長圭)が持つ身体観を超えた世界観を長野先生は一言で喝破されました。
ここんとこは、ほんとカッコよかったっす。

おしまい (08/01/08 記)

・・・と思い出しながらレポートを書いていて『診極図説』がまだ出版されていないことに気がついた。予定では昨年のこの講座でお披露目だったはず。
長野先生、気長にお待ちしております!